1.182022
フリーランス鋳造アドバイザー奥野哲平様のお話part2
前回に引き続き、奥野さんにインタビューさせていただきました。
☆シオノ鋳工の第一印象、雰囲気など感じたことは
「鋳物業界としては若い方がとても多く、特に考え方を統一されるための取り組みが多い」
「どの様な会社にして、どの様なコンセプトでモノづくりをしていくのか、経営理念が深く浸透している」
「社員との面談回数が多く、質問事項に対して、社員の方も事前に色々な事を考えて答えられている印象」
「社内の厨房で作っている手作り給食も時間を決めて、同じ場所で皆で共有しているところが良い」
と、奥野さんは感じてくださっていました。
☆特徴的な取り組みをしているシオノ鋳工を見て
「今年建設予定のZIPSQUAREでは、鋳造機械加工、鋳造体験できるスペース、食のスペースも建設し、コンセプトを一貫されているなと感じています。
既存の鋳造メーカーでは、テクノロジーとデジタルが合わさっている所が少なく、目の前の仕事をこなしていることが多い中、
シオノ鋳工さんでは、未来のコンセプトを示されていて、従業員の方にとっても目指すものがあるのは大きいと思いますし、
とても特徴的だと思います。」と、弊社の取り組みに深く関心を持たれていました。
☆客観的に見てシオノ鋳工のすごいところ、今後をどう見ておられるのか
奥野さんいわく
「鋳物だけでなくて、機械加工を学べるメンバーがいることや、プログラムを考えられるメンバーがいたりと
優秀な人材が多くいること」に大変感嘆されていました
既存の鋳造メーカーでは、閉鎖的で情報も少なく出来ることも少なかったようです。そもそも、プログラムの人員や
自社の取り組みを発信するメンバーなど、その人員を採用しようという動きもなかった中、
シオノ鋳工では良い人材を採用していることに驚かれていました。
他社も回っておられる奥野さんは、他の鋳物メーカーでは人材を集めることにとても苦労されていることを聞いておられていました。
しかし、弊社に訪問されてからは、実に多くのメンバーが採用され活躍していることを知り、塩野社長の考え方、社風、コンセプトに
賛同する方がとても多いのだろうと感じてくださっていました。
「会社を循環させて成長させよう、発展させようと思うと、必ず発信は必要。また、未来に向けたテーマとコンセプトは必ず必要だと感じているので、
シオノ鋳工さんは、それが出来るメンバーが多く、また、良い人材の流れや循環がすごいし、活動も活発ですごいと思っています。」と称賛してくだっていました。
☆奥野さんから見た鋳造の未来は
奥野さんは、全国的に鋳造メーカーの倒産や、コロナ禍で閉めざるを得なかった会社を多く見てこられました。
その中でも、現在も鋳造業を行っているところ、閉めざるを得なかったところの違いは何なのか?ヒアリングを続けてこられました。
閉めざるを得なかったところのヒアリングをして見えてきたことがありました。
それは「勘と経験に頼りすぎていた」「鋳造成功率の数値を残していなかった」ということでした。
現在も鋳造業を行っている会社は必ず「鋳造成功率の数値を残している」ということ。
必ず「数値」を残していけば、収益を得ていける業種でもあるんですと言われていました。
昔は鋳造解析シミュレーションは当たらないと言われていました。
しかし、現在は、どんどん改良され鋳造解析シミュレーションソフトの技術力アップが進んでいるため「勘と経験」に頼らないで欠陥を防ぎ、
数値を元に成功率を上げることができるんですと。
奥野さんは、勘と経験に頼ることなく、鋳造解析シミュレーションを用いた事例発表を通して、
成功率を上げていけることを各鋳物メーカーに推奨する活動を続けてこられました。
現在もAIに機械学習をさせ自動で鋳造解析をどんどん繰り返し、その中で一番良い結果を出す解析の開発が進んでいるようです!
時代とともに、鋳造解析シミュレーションソフトも進化を遂げています。
まとめ
今回、奥野さんにインタビューさせていただき、私自身、大変勉強になりました。
鋳造の仕組み、専門用語をはじめ、今までは見えない中で鋳造欠陥を防いでいたものが、
時代とともに、鋳造解析シミュレーションソフトが誕生したことで「見えなかったモノを、見える化」し、
鋳造製品の成功率を上げていけることを知りました。
奥野さんが推奨している鋳造解析シミュレーションを用いることで、多くの鋳造メーカーが救われてきたのではないかなと感じました。
ますます私自身、身の回りにある鋳物製品や、目には見えないところで活躍している鋳物製品に思いをはせながら、
この製品になるまでにどれだけの試作が重ねられ誕生したのか、新たな目線でこれからの日常を過ごしていきたいなと思いました。
最後までお読みいただき大変にありがとうございました!
以上、広報担当カワベトモコでした。