4.252022
🔰広報カワベの鋳物研究ブログ🔰NO.1
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皆さん、こんにちは!広報担当のカワベトモコです。
「鋳物ってこんな風に作られてるんや!」と鋳造工程を見るなかで感動したこと、驚いたこと、初めて知ったことなど、なるべく分かりやすい言葉でブログに書いていこうと思っています。
まず、鋳物初心者の私は、読み方を覚えるところからスタートしました(汗)
最初は「鋳」の読み方も分からずにいました。
「鋳」 音読み:チュウ 訓読み:い と読みます。
そして、鋳造工程では、聞きなれない専門用語がたくさんあります。これから、一つ一つ覚えていこうと思います。
第一回は・・・「鋳込み(いこみ)」について
今回お伝えする「鋳込み」は、鋳造工程の中でも大迫力の作業になります。
およそ1500℃の溶湯を鋳型に注湯する作業は大変熱く危険な作業でもあります。
1500℃といえば溶岩と同じ温度のようなもの🔥
いつも鋳込みの場面を撮るときは、その大迫力に感動しています。
材料となる金属を電気炉で溶かし、それを取鍋の中に流し入れて、スラグを取り除きキレイな状態にしてから、熱い取鍋を慎重に運びます。
そして、溶湯を鋳型に流し込むことを「鋳込み(いこみ)」と言います。鋳込みは3人態勢で行います。
二人で息を合わせて慎重に鋳型に流し入れ、もう一人は溶湯の温度を測ります。
この温度を測る作業もとても大事なんです!
鋳物は温度が高すぎても低すぎてもダメで、鋳物製品の種類によって温度管理が違うのです。
そして、大前提として、“金属は冷えて固まる時に収縮する性質”を持っています。
木型の寸法もその収縮率を考慮し考えられて鋳物は作られています。
ここで、温度が高すぎても低すぎてもダメな理由をまとめてみました。
<温度が高すぎてもダメな理由>
●温度が高すぎると収縮する量も大きくなる。そのため「引け不良」と言って表面が凹んだり、内部で穴ぼこが出来たりと鋳造欠陥が出やすくなる。
●温度が高すぎると、周りの砂まで鉄に焼き付いてしまう、いわゆる「焼き付き」(専門用語)と言われる状態になる。その結果、鋳物製品に砂がこびり付き取れなくなるので不良になる。
<温度が低すぎてもダメな理由>
●温度が低すぎると、すぐに冷え固まってしまい鋳型の隅々まで溶湯が行き渡らないことで鋳造欠陥になる。
●注湯することで砂を固めている接着剤が燃えてガスが発生し抜けていくはずが、温度が低すぎるとガスが抜ける前に固まってしまい内部にガスが抜けきらず残ってしまう。
以上の様に、高すぎても低すぎても鋳造欠陥を招いてしまいますので、温度管理はとても重要になります。
少しずつですが、鋳物がどのようにして作られているのかが分かりとても楽しいです。今後も専門用語を覚えつつ、分かりやすくお伝えできるように頑張ります!
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに~!